耐震対策の取組み
災害に強い水道をめざして
大きな被害があった阪神・淡路大震災以来、災害対策を見直し、ライフラインの様々な強化に取り組んでいます。万が一の災害発生に備えて、緊急時の飲料水の供給システムをつくり、皆さんに安心していただける災害に強い水道づくりを積極的に進めています。
配水池緊急遮断設備
地震などの災害で配水管が破損すると、配水池から大量の水が流出します。この二次災害を防止し、また、配水池に大量の飲料水を確保しておけるよう、平成6年度から配水池緊急遮断設備を計画的に設置しています。この設備は、配水池の流出側に設置してある流量計が過大な流量を感知すると、自動的に緊急遮断弁が管路を閉じるようになっています。(現在11配水池に設置済み)
給水タンク車・小型浄水器・非常用給水袋
災害などにより断水したとき、皆さんに飲料水をいつでもどこでも給水できるように、給水タンク車(2台)や小型浄水器、非常用給水袋を備えています。
給水タンク車(2台)
2台の給水タンク車は共に2,000Lの飲料水を運ぶことが出来ます。また、断水している建物の給水管に直接接続を行い、車のエンジンを動力として水圧をかけ、三階部分まで給水することも出来ます。
耐震継手管
上下水道局では、水道本管を新しく設置したり老朽管などを取替えたりする場合には、耐震管を使用しています。現在使用している耐震管は、NS形ダクタイル鋳鉄管(NS-DIP)、GX形ダクタイル鋳鉄管(GX-DIP)及び配水用ポリエチレン管(HPPE)です。NS-DIP及びGX-DIPは連鎖構造と呼ばれ、地震が発生したときや地盤が沈下した際に継手部分が伸縮・屈曲してもはずれない構造となっております。また、HPPEは管自体に柔軟性があります。このため、耐震管を使用すると地盤の変動を吸収することにより、管の破損を防ぎ安定給水を維持することができます。平成24年度末には、耐震管の延長(上水道区域)が約261kmになりました。これは、対象となる水道管全体の33.6%となります。
緊急用地下貯水槽
地震などの災害に対する備えとして、平成6年度より緊急用地下貯水槽を設置しています。この地下貯水槽は市内9ヶ所に設置され、普段は水道管の一部として常に清浄な水が流れていますが、震度5強の地震が発生すると、自動的に貯水槽内に50m3の飲料水(5,500人の3日分に相当)を貯える構造となっています。
設置状況
設置年度 | 地区名 | 設置場所 | 規模 |
---|---|---|---|
平成6 | 乃木 | 湖南中学校 浜乃木八丁目2番60号 |
規格:水道用塗覆装鋼管 寸法:内径2.4m、全長11.8m 有効貯水量:50m3 |
平成7 | 城西 | 内中原小学校 内中原町225番地 |
規格:LUF形ダクタイル鋳鉄管 寸法:内径2.6m、全長10.28m 有効貯水量:50m3 |
平成8 | 津田 | 津田小学校 東津田町1166番地 |
規格:LUF形ダクタイル鋳鉄管 寸法:内径2.6m、全長10.28m 有効貯水量:50m3 |
平成9 | 朝日 | 中央小学校 大正町398番地 |
規格:LUF形ダクタイル鋳鉄管 寸法:内径2.6m、全長10.28m 有効貯水量:50m3 |
平成10 | 城東 | 北公園 学園南一丁目21番1号 |
規格:LUF形ダクタイル鋳鉄管 寸法:内径2.0m、全長17.04m 有効貯水量:50m3 |
平成11 | 川津 | 川津小学校 西川津町500番地 |
規格:LUF形ダクタイル鋳鉄管 寸法:内径2.0m、全長17.04m 有効貯水量:50m3 |
平成13 | 古志原 | 古志原小学校 古志原四丁目6番1号 |
規格:LUF形ダクタイル鋳鉄管 寸法:内径1.5m、全長28.81m 有効貯水量:50m3 |
平成15 | 大庭 | 湖東中学校 山代町680番地 |
規格:LUF形ダクタイル鋳鉄管 寸法:内径1.5m、全長28.85m 有効貯水量:50m3 |
平成16 | 乃木 | 総合運動公園 上乃木十丁目4番1号 |
規格:LUF形ダクタイル鋳鉄管 寸法:内径1.5m、全長28.85m 有効貯水量:50m3 |