貯水槽の標準的な清掃方法
貯水槽の標準的な清掃方法は、下記のとおりです。注意事項などよく見ていただき、貯水槽の適正な管理をお願いします。
1.貯水槽清掃に当たっての注意点
- 居住者、ビル利用者に清掃実施を周知し、必要があれば代替水を確保する。
- 貯水槽が屋外にある場合は、気候の影響を考慮する。
- 清掃の作業工程を記録し保管する。(5年間は必ず保管)
- 高置水槽を設置している場合は、貯水槽から清掃を行なう。
- 使用する器具は清掃専用のものとし、不衛生な器具の使用はさける。
2.貯水槽清掃に必要な器具
- デッキブラシ
- ホース
- バケツ
- モップ
- 残留塩素測定器
- 透明なガラスのコップ(白い茶碗でも良い)
- 清潔な長靴
- そのほか必要器具
3.貯水槽清掃のフローシート
(1)構内の点検
貯水槽内の点検を行い、塗装等の補修が必要な場合は、必要な補修材を準備する。
(2)水質検査の実施
末端給水栓において残留塩素の測定及び透明なガラスのコップ(白い茶碗でも良い)に水をとり、色、味、臭気、濁りの有無を確認する。
(3)水槽上部の清掃
マンホールの蓋を開けたとき、天井の上部にたまっているゴミやほこり等が水槽内に入らないように水槽の天井上部の掃除をする。
(4)給水元栓の閉栓
貯水槽へ入る給水の元栓を閉栓する。
(5)高置水槽への揚水
(高置水槽がない場合は必要なし)高置水槽を満水にする。
(6)貯水槽の排水
水抜管から排水、又は揚水ポンプ、残水処理機等を用い排水する。
(7)使用器具の消毒
バケツ等に塩素濃度約50mg/Lの次亜塩素酸ナトリウム溶液を入れ、デッキブラシ等の器具を浸し、消毒する。
(なお、次亜塩素酸ナトリウム溶液は濃度が濃いため皮膚に付けたり、揮発性なので吸い込まないようにゴム手袋、マスク等を着用し、安全を図る。又、溶液は薬品メーカーにて取り扱っています。)
(8)槽内清掃
デッキブラシやタワシで清掃する。清掃は水洗いを行い、洗剤は使用しない。清掃終了後は水槽内の残水を拭き取る。
(9)消毒
塩素濃度約50mg/Lから100mg/Lまでの次亜塩素酸ナトリウム溶液をモップ等で水槽内の全面に塗布する。30分程度放置した後、水洗いを行う。再度残水を拭き取り、消毒をもう一度行う。
(10)水張
消毒排水を完全に排水した後、30分以上経過してから水槽内に水を張る。
(11)高置水槽の清掃
貯水槽と同様の手順で清掃する。
(12)水質検査の実施
末端給水栓において残留塩素の測定(0.2mg/L以上。ただし、消毒残水が残っていると高濃度になるので注意する)及び透明なガラスのコップ(白い茶碗でも良い)等に水をとり、色、味、臭気、濁りの有無を確認する。
(13)給水開始
給水を開始する。