水質について
有機フッ素化合物(PFAS)は、主にフッ素樹脂加工助剤や泡消火薬剤、半導体関連など幅広く使われており、近年の研究でコレステロール値の上昇や発がん性が指摘されています。
そのため、国は2020年に有機フッ素化合物(PFAS)のうち有害性が指摘されるPFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)及びPFOA(ペルフルオロオクタン酸)の合算値を水質管理目標設定項目に位置づけ、暫定目標値を超えることがないよう全国の水道事業者等に管理を要請しました。
松江市では同年から年1回の検査を実施しておりますが、これまでの検査では検出されておりませんので、安心して水道水をお使い下さい。
※詳しい検査結果は、「有機フッ素化合物(PFAS)の検査結果(PDF)」をご覧ください。
例として、家庭のお風呂の一般的な浴槽に200リットルの水が入るとすると、この200リットルに 0.2グラムの食塩(軽くひとつまみ程度)が溶けている場合、食塩の濃度が1mg/Lとなります。
水道水の水質の各項目、基準値等は、WHO(世界保健機構)の飲料水水質ガイドラインを参考にしつつ、健康状況等に関する研究・調査、諸外国の基準値等の設定状況、検査技術等を総合的に踏まえて厚生労働省が決めています。そのため、日本全国で同じ基準になっています。
宍道湖や中海は汽水(海水と淡水が混じった水)であるため塩分が含まれており、塩分を取り除くには非常にコストがかかるため水源には適していません。
忌部浄水場では、微生物の力でゆっくり水を浄化する「緩速ろ過」という方法で約100年間安全でおいしい水をつくり続けています。この方法は、あまり動力や薬品を使わず微生物の力で浄化・ろ過するため、安全でおいしい水がつくれることが特徴です。加えて、水道法で定められた水質基準51項目(健康関連31項目+生活上支障関連20項目)のほか、農薬等を含めた水質管理目標設定26項目など、非常に厳しい水質管理を行い市民の皆様へ安全・安心な水を供給しています。
使った水は下水道に流れ、きれいになって川から海へ帰っていきます。そして雨となりダムに貯められ、再び水道水になる、といったように循環しています。
水道水を大切に使っていただくことはもとより、川や海などの自然を大切にすることでおいしい水道水を守っていけると考えていますので、市民の皆様のご協力をお願いします。
水道水は、「水道法」により塩素消毒が義務付けられ、ご家庭の蛇口で消毒成分(残留塩素濃度)0.1mg/L以上を保持するように定められています。カルキ臭は、この塩素消毒によるものです。なるべく注入量を減らしてこの基準を満たすよう塩素消毒を行っていますが、特に夏場は安全性確保のため注入量を増やしているためカルキ臭が気になるかもしれません。病原菌の汚染から水道水を守るためですのでご理解いただきますようお願いします。
水道水は塩素で殺菌されているため、まれに水道水の中に残る塩素の量が多くなることがあります。いわゆる『カルキ』臭がして、不快な味の原因となっていますが、体には害はありません。カルキ臭が気になる場合は、容器のふたを開けたまま水道水を5分間ほど煮沸していただくと、臭いがとれます。
水道水は、水道法で定められた水質基準51項目(健康関連31項目+生活上支障関連20項目)のほか、農薬等を含めた水質管理目標設定26項目があり、非常に厳しい水質管理を行っています。水質検査も毎日実施していますので、安心してお飲みください。(市販のミネラルウォーターの検査項目は、食品衛生法上で定められた18項目です)
お風呂に残った水分、石けんカスや皮脂の汚れなどに空気中の雑菌が付着し繁殖したものです。予防策としては、こまめな掃除と換気をすることです。
浴室のタイル、トイレ、洗面所等の衛生陶器やホースの内面、タオルなど常に湿った状態にある場所では、空気中の細菌やカビ等が繁殖し黒く着色します。衛生陶器がピンク色になるのは空気中の浮遊細菌の中で霊菌と呼ばれる細菌が育成するとピンク色の色素を形成することがあり、その菌が汚れや湿気の多いところで繁殖する場合におきます。いずれも対策として、水周りの清掃や換気を充分に行い、洗剤でとれない場合は、漂白剤を使用します。ただし、浄化槽を使用している場合は、漂白剤の使用方法に注意してください。
青や水色に見えるものは銅石けんと言われるものです。
給湯器などに使用される銅の配管から銅イオンが水に溶け、浴槽内で油分(石けん、湯垢)と結びつくことで銅石けんとなり、空気中の酸素に触れることで反応し青くなります。給湯器の使用期間とともに給湯器の配管部分に被膜が作られ徐々に減少していきますが、水質によって配管内に被膜ができにくい場合があります。
この銅石けんは中性洗剤では落とせないことが多いので、アルカリ性洗剤や酸性洗剤で掃除してみてください。また、固形石けんは液体石けんより反応しやすいと言われています。
銅は人間に必要な栄養素のひとつですので、過剰に摂取しなければ人体に害はありません。
コップに水道水をくんだとき、水道水が白く見える場合があります。これは、水道水が蛇口から出るときに細かい空気の泡が入り、白く見えてしまうことが原因と考えられます。この場合、しばらくそのままにしておくと下の方から徐々に泡が消えて無色透明になりますので、安心してお使いください。
水道水の白濁の原因には、以下の二つのことが考えられます。
空気や遊離炭酸が水中に入った場合で、これは水をガラスコップにとり、静置しておくと3~5分位で下層より透明になってきます。この水を飲用しても何ら支障はありません。
亜鉛メッキ鋼管から亜鉛が溶出し白色になるためで、煮沸すると一層白く濁ります。また、白い油膜のように見えることもあります。亜鉛の水質基準は、1.0mg/L以下であり、人体に対する影響は慢性毒性はなく必要以上の亜鉛を長時間摂取しても悪影響はないといわれています。対策としては、使用はじめの水は捨て水をするか、なおかつ亜鉛の溶出が著しい場合は、給水管の老朽化が原因と思われますので、取替工事をお勧めします。(取替工事は、松江市水道事業指定給水装置工事事業者(一覧表参照)へご連絡ください)
夜間、水の滞留により管内の鉄さびが流れ出すためと考えられます。朝の使用はじめの水は、その濁りがとれるまで飲用せず、植木の水等雑用水として利用したほうがよいです。なお、その濁りが長時間に及ぶ場合は、給水管の老朽化が原因と思われますので、取替工事をお勧めします。(取替工事は、松江市水道事業指定給水装置工事事業者(一覧表参照)へご連絡ください)
止水栓、給水栓のゴムパッキンやビル給水管等の加圧タンクに使用されているゴム製ダイヤフラム、給水管と給水装置を接続するゴムパイプの劣化、管接合部のポリエチレン管の切りくず、配水管からのマンガンスケールの剥離等が考えられます。(劣化したゴムパッキン等については、交換が必要です)最近では特定のメーカー商品で、水栓器具(蛇口)の不具合が発生しています。水栓器具の状況を確認されたうえで、メーカーにご相談ください。また、給水器具(湯沸し器、浄水器、タンク等)の維持管理が不十分ですと、濁水および臭い等が発生します。取扱説明書をよくご覧になり、解らないことがあればメーカーや販売店に問い合わせるなど、正しくお使いください。